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2015.05.11
暖かいゴルフ日和が続いています。
みなさんもプレーを楽しまれているでしょうか。
アメリカPGAツアーでは“第5のメジャー”とも呼ばれる、ザ・プレーヤーズ選手権が開催されました。
賞金総額1,000万ドルの高額大会で、世界ランキングの上位選手のみに出場が許されます。
勝負のゆくえはもつれにもつれ、72ホールを終えた時点でリッキー・ファウラー、セルヒオ・ガルシア、ケビン・キスナーの3人が12アンダーで並びました。
プレーオフは16,17,18の3ホールを使ったストロークプレー。
ここでガルシアが脱落すると、プレーオフはさらにサドンデスに持ち込まれました。
その最初のホールの17番でファウラーが見事にバーディを奪い、3年ぶりとなるツアー2勝目を飾りました。
去年は4大メジャー全てでトップ5に入るも、1勝もできないという史上初の椿事がありました。
「PGAツアーで最も過大評価されている選手」という汚名もこれで晴らせたでしょうか。
さてこのザ・プレーヤーズ選手権ですが、会場はフロリダ州のTPCソーグラスです。
17番の浮島グリーンは、ツアーで最もエキサイティングなパー3と言われています。
PGAツアーの開催会場を見ていると、TPC〇〇というゴルフ場をよく見かけます。
シュライナーズホスピタルのTPCサマリン
フェニックスオープンのTPCスコッツデール
テキサスオープンのTPCサンアントニオ
チューリッヒクラシックのTPCルイジアナ
マッチプレー選手権のTPCハーディングパーク
セントジュードクラシックのTPCサウスウィンド
トラベラーズ選手権のTPCリバーハイランズ
ジョンディアクラシックのTPCディアラン
ドイツバンク選手権のTPCボストン
そして今回のTPCソーグラス
今年のPGAツアーでは全部で10大会がTPCの名のつくゴルフ場で開催されています。
このTPCというのは“トーナメント・プレーヤーズ・クラブ”の略称で、 PGAツアーが運営しているゴルフ場です。
15のパブリックコースと、18のプライベートコースがあります。
これらのゴルフ場はすべてトーナメント開催を前提として設計されています。
総距離や難易度もそうですが、ギャラリーの観戦のしやすさ、広大な駐車場なども考慮されています。
通常のゴルフ場でトーナメントを開催するには、少なからずゴルフ場側にデメリットがあります。
まず当然のことですが、トーナメント開催中は営業が出来ません。
中には前週も休業にして、大会の為のコンディションを整える場合もあります。
またフェアウェイを絞る、ラフを伸ばす、グリーンを速く硬くするなど、大会の前後はアマチュアプレーヤーにとっては「難しすぎる」ゴルフ場になってしまいます。
ティーグラウンドを後ろに下げたり、ハザードを新設したり、という改造もメンバーの同意なくしては出来ません。
ところがTPCはトーナメント開催が前提のゴルフ場ですから、そうした難易度を楽しめるゴルファーしかそもそもメンバーになりません。
またトーナメント開催コースという付加価値で集客しますから、改造費用等もプレーフィーから充当されます。
そしてPGAツアーが独自のゴルフ場を持つということは、ゴルフ場の運営で得られる収益がトーナメント開催のコストであったり、選手の年金などに充てられるわけです。
日本のJGTOと違い、アメリカPGAツアーは多角的なビジネスを行っています。
だからこそ資金力があり、世界中からレベルの高い選手が集まり、こうした規模の大きな大会が開催できるのです。
日本男子ツアーがオープンウィークだっただけに、アメリカとの格の違い見せ付けられてしまいました。