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2015.05.04
今週は世界ゴルフ選手権・キャデラックマッチプレー選手権が開催されました。
PGAツアーで唯一のマッチプレーによる大会ですが、非常に白熱する展開になりました。
決勝トーナメントはいずれも手に汗握る展開で、最後は世界ランク1位のローリー・マッキャロイが貫録の大会制覇を果たしました。
日本国内の大会は、男子が中日クラウンズ、女子がサイバーエージェントレディスでした。
私は専ら録画観戦ですが、昨日も夜にテレビを見ていて少し気づいたことがありました。
日本のゴルフ中継はそのほとんどが録画放送で、概ね14番から放送が始まります。
18ホール全てにテレビカメラを設置できないという予算上の問題ですが、14番を前に勝負のゆくえが決着しているということは少なくありません。
また試合展開の盛り上がるシーンが、ゲームの終盤だけとも限りません。
ここで中日クラウンズとサイバーエージェントレディスの、最終日14番以降のホール難易度を検証してみたいと思います。
まずは中日クラウンズの開催された名古屋ゴルフ倶楽部和合コースです。
14 | 15 | 16 | 17 | 18 | |
PAR | 4 | 5 | 4 | 3 | 4 |
AVE | 4.279 | 4.984 | 4.066 | 2.984 | 4.131 |
14番は非常にタフなパー4ですが、その後の4ホールはあまりスコアが動いていません。
I・J・ジャンがリードを持った状態で中継が始まりましたが、結局大きくスコアが動かずに後続を振り切っての優勝でした。
対してサイバーエージェントレディスの開催された鶴舞カントリークラブはどうでしょうか。
14 | 15 | 16 | 17 | 18 | |
PAR | 4 | 3 | 4 | 4 | 5 |
AVE | 4.111 | 3.093 | 4.259 | 4.352 | 4.685 |
16番、17番とタフなパー4が続き、最後にスコアの伸ばせるパー5がきています。
16番と17番はホールアベレージだけ見れば確かに難しいですが、実はトップ10に入った11人選手のうち 6人がどちらかでバーディを奪っています。
こうしたシーソーゲームがあるからこそ、菊地絵里香の追い上げを見ることができ、申ジエの最後のバーディーパットが決まるまで勝負のゆくえが分からなかったのです。
逆に名古屋ゴルフ倶楽部は1番と2番がスコアの動くホールでした。
1番は距離の短いワンオンを狙う選手もいるパー4、2番も半数近い選手がバーディを奪っています。
話は変わりますが、フジサンケイレディスは実は大会の時は通常営業とホールナンバーを変えています。
通常の2番からスタートし、18番の後に1番に戻ってフィニッシュします。
ギャラリースタンドの設営場所などの関係もありますが、試合展開を盛り上げるためでもあります。
1番からスタートして18番で終わるのがコースの設計者の意図ですが、名古屋ゴルフ倶楽部の開場は昭和4年です。
当時とは全くゴルフの攻め方が異なります。
歴史と伝統ももちろん大切ですが、今の男子ツアーに必要なのはそれを打ち破る改革ではないでしょうか。